山梨との往復240Kmをプジョー508プラグインハイブリッドで走ってみる(後編)

山梨との往復240Kmをプジョー508プラグインハイブリッドで走ってみる(後編)

さて、昨日前編ということで山梨との往復の工程を書きましたが、肝心の充電や燃費などプラグインハイブリッドに関わるところは記載できてませんでしたので、この後編で記載したいと思います。

そもそも508プラグインハイブリッドの電気でのカタログ走行距離は50Kmを超えていますが、実際にフル充電にしても最大は40Kmで、よく見かけるのは36Kmというくらいです。

通常の買い物であれば全く問題はありませんが、僕の乗り方としては週末往復50Kmで出かけるので、カタログ値との乖離があまりに大きいとちょっとなんだかなという気はします。(欧州ではカタログ値で50Kmを超えるかどうかでEVと認められるかどうかという基準の国があるようですので、それに合わせに行っているのでしょう。)

今回の工程は240Kmということで、高速についてはエンジン走行を行うことにして、市街地や渋滞を電気走行することを想定し、実際にそのように運転をしました

そんな中でも多少なりとも充電ができれば渋滞にも備えやすいので、工程を考えた結果、甲府城を観光している+おそらく昼食をとっている間に駐車場で充電ができればいいなと思いました。


今回PHVを買って初めて電気の充電スタンドについていろいろと調べて分かったのですが、充電スタンドは結構少ないですし、急速充電に対応していない508ハイブリッドが使える場所もより少ないです。

また、ガソリンでも走れるPHVに対する外出先での充電は厳しい目で見る方もいるみたいなので、あんまり列をなしているような場所だと充電するのははばかられるところです。(ただ、508は急速充電に対応していないので、あんまりEVとバッティングしないのかなという気もしてきています。)


EV/PHVの充電器の場所はその場でたまたま見つけるということはむつかしいので、PCのサイトやスマホのアプリで事前に調べることが必須になります。

GOGOEVというアプリを使って調べたところ、甲府城/甲府駅周辺の普通充電200V対応の充電スポットは3つくらいしかありません。

1つ目は一般の駐車場で、駐車料金を支払えば充電料金は無料で充電時間の制限も特にない山梨文化会館駐車場(駐車料金も1時間200円とそんなに高くない)



2つ目はお店の駐車場で、充電が有料で30分が上限のヨドバシカメラの駐車場(駐車料金も1時間400円と少し高い)


3つ目は宿泊施設利用者用のものなので除外

ということで迷わず1番を候補にして、現地に向かいました。


ただし空いているかどうかが行ってみないと分からないため、駐車場のゲートを入ってその場に行かないといけないというのはあまり安心感はないところです。

そして結果としてはばっちり空いていたので、昼食と観光の間利用をさせてもらうことにしました。

停めた場所はこんな感じで、

身障者用とEV用に確保されており、コーンが置かれているのでそれをどけて停車をします。まずまず駐車スペースは埋まっていましたが、コーンがあるおかげで普通車が占有するということは避けられていそうな気配です。

手順は、中央に写っている機械に記載されているパスワードを入れてロックを解除して充電ケーブルを取り出し車に刺すだけ、で料金支払いもないのでとても手軽です。

充電器のディスプレイにはこんな感じで状況を表示してくれます。(これはケーブルを抜いた後なので停止中になっている)

残り容量は20%くらいで、12時ジャストから充電を開始し、戻ってきた1時間40分経過時点で71%・走行可能距離24Kmまで回復をしてくれました。

(充電開始前。右下が電池残量と走行可能距離)


(充電実施後。アプリでも確認できる)

計算してみたところ、

 家での充電電気代は1時間(25%回復)100円

というところなので、

 駐車もできて1時間200円相当

であればコスト的にもよいと思いますし、用事をしている間に充電できるというのは待ち時間も生じないのでありがたいことです。

30分で切られると急速充電未対応の場合はあんまり実用的に意味がないので、時間上限がないのもありがたい仕組みでした。ただし、1台しか充電器がないので他の方が利用断念されたかどうかまでは分かりませんが・・。


そんなわけで無事に充電もできて、想定される帰りの高速渋滞も十分乗り切れそうだったので、市街地走行でも使うことにしました。


そして前段が長くなりましたが、今回まとめた240Kmの燃費結果は下の通りです。

 緑は渋滞なし、黄色は軽い渋滞、赤はひどい渋滞
という意味で、
 上段が一般道、下段が高速道路
になります。


燃費を計測するタイミングは、車の電気を切るときにアプリに運転記録が転送されるため、車を起動してから電気を切る目的地間ごとというところです。

その結果、240Kmの通算燃費は

21.8Km/L

と大きく20Km/Lを上回ることができました。

途中で充電できたという幸運もあるので、充電できなければ20Kmジャストくらいになったと思います。(市街地でエンジンを使い、渋滞は電気で乗り切る想定。渋滞にエンジン走行ではまるともうちょい悪くなるかもしれません。仮にアウトバックだとすると、感覚的には10Km/Lといったところだと思います。)


今回ガソリン車でもなくEVでもなく、プラグインハイブリッドで240Kmという中距離を走りましたが、個人的にはプラグインハイブリッドは以下の観点で当面の選択としては改めてベストだと思いました。

・EVと比べて:「充電できなかったらどうしよう」ではなく、「用事中に充電出来たらラッキー」くらいの気持ちを持つことで、電気がなくなっても焦らなくてよくなります。走行可能距離が高速やエアコン利用で大きく減るため、近距離用の2台目でなければ、EVはまだ早いと思います。

・ガソリン車と比べて:燃費が極悪になる渋滞にはまっても電気であればそんなに電費が悪化しないようなので、渋滞時にも気持ちは楽です。

・PHVの特性上:坂道を上るときにガソリン車と違ってアクセルを踏み込んでからのタイムラグがなくすぐにグッと加速するし、高速巡行走行時にガソリンエンジンだと回転数も低くてゆとりがあり、踏むと加速感もしっかりあるので、意図がすぐに車に伝わり、運転していて楽しいです。
(ただし重量があるので、軽快感を強く求める人はこの点に引っかかるかもしれませんが、僕は508のガソリン車と乗り比べていないこともあって特に不満はありません。)

ということで、見た目や機能などかなり満足度は高いですが、1か月半くらい乗って細かい点でうーむということもないわけではないので、どこかでまたレポートしたいと思います。

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